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素因と体質

2008 - 06/24 [Tue] - 16:57

  素因
 素因とは疾病になりやすい内在的状態をいい、年齢、性、人種、臓気などの条件が種々関連しあって形成される。
① 年齢:年齢層によって罹患しやすい疾患がある。新生児では奇形と代謝異常が多く、また、呼吸障害として羊水吸引や、肺硝子膜症などがある。そのほか分娩障害による脳性麻痺や斜頚、胎児期感染性の先天性梅毒や風疹などもこの時期に特有な疾患である。
 乳児期以降の小児期には、麻疹や水痘などの感染症や代謝異常が多くみられるほか、小児の悪性腫瘍が目立ってくる(腎臓のウィルムス Wilms腫瘍、肝芽腫、網膜芽腫、白血病など)。
 壮年期以降は生活習慣病(高血圧、動脈硬化症、糖尿病、癌など、かつては成人病といった)が増加する。

② 性
 男女の性差による疾患分布の差は、主として、内分泌機能との関連によるものが多い、その他、自己免疫病(関節リウマチ、全身性エリトマトーデス、皮膚筋炎、シェーグレン症候群)は女性に多く、心臓血管病、特に動脈硬化性のもの(心筋梗塞、脳軟化症)は男性に多い、癌では、肺がん、食道がん、肝癌は男性に多いが、これは生活習慣によるさによるものである。その他、女性に多いものとしては胆石症、鉄欠乏製貧血、骨粗鬆症などがある。

③ 人種
 日本人には、胃癌と子宮癌が多いが、西洋人には大腸癌と乳癌が多い。
動脈硬化性疾患では日本人は脳卒中が多く、西洋人は心筋梗塞が多い。

 遺伝
 個々の遺伝の素因や体質は、ほとんどすべてが遺伝によって決められている。したがって、遺伝が内因の本質と理解することができる。一般に遺伝する生態の特徴が遺伝子の働きによって決められるが、特定の遺伝子が集合して染色体が形成されている。ヒトの染色体は父・母から由来する22対の相同染色体(常染色体)と2本の性染色体の合計46本の染色体で構成されている。常染色体には、大きさの順に1番から22番まで番号がつけられている。性染色体は女性の場合は騒動のXX染色体からなり、男性の場合は大きさの異なるX染色体で形成されている。遺伝性疾患は、染色体の数や形態の異常による疾患と、遺伝子の異常による疾患に大別されるが、さらに遺伝子異常は単一遺伝子の異常による疾患と多遺伝子異常による疾患に分類される。
 常染色体の異常による疾患としては、21番染色体が1本多い(21トリソミー)ために発生するダウン症候群、18トリソミー症候群、13トリソミー症候群があり、知的障害や心臓の奇形、特有の顔貌などを認める。
 性染色体の異常による疾患としては、X染色体が1本だけか45Xの細胞と46XXの正常細胞がモザイクになっているターナー症候群などがある。いずれも性腺の障害や第二次性徴の発現不全があり、知能低下をみることが多いがXXY症候群では身体的異常は認められない。
 染色体の異常をともなわない遺伝子疾患としては、単一遺伝子の異常が、相同染色体(常染色体)の一方に発生しても、対を形成するもう1つの遺伝子が正常に機能すれば他方の異常を補うことが可能で、実感は発生しない。したがって、単一遺伝子の異常によって発生する疾患は、基本的に劣勢遺伝の形式をとることになる。しかし、常染色体優性遺伝形式を示す疾患も多く。遺伝子の異常によって二次的に生じる蛋白に異常や機能の異常を考慮した疾病の成立が考えられている。
 性染色体のX染色体上の遺伝子に異常が生じると、男性の場合は発病することになるが、女性の場合はもう1つの正常X染色体が存在するために発病しないことが多い。

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