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顎関節症

2008 - 04/28 [Mon] - 22:45

概念 開口運動に障害をきたしたり、開口・閉口時に痛みが出現するもの顎関節症という。確立した診断基準はない。

疫学 10代後半から20代の女性によくみられる。

成因・病態生理 下顎骨と側頭骨との間の間接を顎関節といい、両側の耳介の前下方に位置している。ここを支点として開口・閉口を行っているが、これらの運動に障害をきたしたり、開口・閉口時に痛みが出現する。従来は不正咬合(噛み合わせが悪いこと)、過度の進展、慢性疲労による炎症がおもな原因だと考えられてたが、現在は顎関節とその周囲の筋肉や神経系の障害ととらえられており、精神的ストレス、歯ぎしりなどが要因とされている。

症状 口が開かない、顎が痛い、口を開けると音がする、などの症状がみられる。

治療 硬いものやガムを噛まないようにし、顎関節の安静を保つ。また症状を緩和する目的で、マウスピースの装着、消炎鎮痛薬・筋弛緩薬などの投与を行う。治療に抵抗性の場合は冷温、電気刺激、超音波などの理学的療法を行い、口がまったく開かないような場合は関節内に直接薬剤の注入を行うこともある、また変性が著しい場合は外科療法を行う。
予後 一般的に良好である。長期予後については明らかではない。

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歯周病

2008 - 04/28 [Mon] - 14:29

歯周病
概念 歯肉溝に歯周病菌が侵入して歯肉に炎症を起こしたものを歯肉炎といい、さらに炎症が歯根膜周囲に及び歯槽骨を融解していくものを歯周病という。従来から歯槽膿漏といわれてきたものである。

疫学 30歳以上の日本人の70~80%に認められ、歯牙を失う原因の第1位になっている、通院者率は人工の約2,1%にのぼる。

成因・病態生理 歯牙は歯根膜をはさんで歯槽骨に支えられており、上部は歯肉に覆われている。歯牙と歯肉の境目には歯肉溝という溝があり、通常は緊密性が保たれているが、ここに歯周病菌(ジジバリス菌、インターメディア菌など)が進入すると炎症を起こす。歯牙や歯肉抗に付着したデンタルプラーク(歯垢)はこれら細菌の温床になっている。この炎症が歯肉に限局している初期の段階を歯肉炎といい、さらに細菌が歯肉溝の奥に侵入すると歯周ポケットを形成して膿汁が貯留し、歯槽骨を徐々に融解して歯牙の固定性が失われていく。糖尿病や喫煙、妊娠は増悪因子となる。

症状 初期には自覚症状がなく、自覚症状がなく、自覚症状がでてきた頃には、かなり進行していることが多い。歯肉が赤みかかった色になり、膨らんで丸みを帯びるようになる。また歯を磨いたりリンゴなどを食べたときに、炎症を起こしている歯肉から出血することがある。さらに進むと疲労時などに周囲の鈍痛が出現し、歯周ポケットから膿汁が出たり、それが原因の口臭が発生する。また歯牙の固定性が失われ、動揺・脱落するようになる。

診断 ↑の症状から診断

治療 歯磨きにより歯牙間の清掃、歯肉のマッサージを行う。膿汁が貯留している場合は、抗生物質の投与、外科的手術も行われる。また予防的に専門医で歯垢を除去することが効果的であり、増悪因子を避けるような全身的管理も重要である。

予後 しばしば歯牙が脱落し、義歯が必要となる。

エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)

2008 - 04/26 [Sat] - 17:32

 ヒト免疫不全ウイルス(human immunudeficiency virus HIV)の感染によって起こされる免疫不全症に続発する症候群で、1981年に初めて報告された。5類感染症

疫学 WHOの歩国では、2002年の全世界でのHIV感染者ならびにAIDS患者生存者は4,200万人(推定)で、わが国では2003年3月現在、HIV感染者は5,286人、AIDS患者は2,624人の届出がある。

成因と病態生理 HIVはCD4陽性Tリンパ球に感染してその機能を破壊する。その結果免疫能が低下して日和見感染を起こす。HIVの感染経路は、①HIV感染者との性交渉 ②HIVが混入した血液製剤の輸注 ③HIV感染者の妊娠・出産で、感染の80%以上は性交渉が原因である。

症状 
① 急性期(HIV感染2~4週間後) 発熱、咽頭炎、リンパ節腫脹、関節痛、筋肉痛、皮疹などがみられるが、数週間で消失する。
② 無症候期(数年~十数年) 特別な症状はない。
③ エイズ関連症候群期 表在性リンパ節腫脹、体重減少、発熱、下痢などの消耗状態。
④ エイズ発症期 後腔・食道カンジダ症、帯状疱疹、カポジ肉腫などを起こす。脳炎を起こして認識・行動障害、無気力、無関心など神経症状をみることもある。

診断 感染の機会に続き、全身症状が出現する。血清学的検査による抗体検出、遺伝子検査でのHIV遺伝子検出で診断する。また血液中のCD4陽性Tリンパ球が病期の進行とともに減少する。

治療 抗HIV薬(逆天写酵素阻害薬、たんぱく分界酵素阻害薬など)を使用する。二より未感染対策としては病原体に感受性のある抗菌薬を投与する。また悪性腫瘍を合併した場合には、制癌剤を投与する。

経過・予後 エイズが発症してからの予後は不良である。抗HIV薬の開発で、エイズ発症までの期間延長、さらに発病してからの生存期間も延びつつある。

性器クラミジア感染症

2008 - 04/26 [Sat] - 16:57

クラミジア・トラコマチスが感染して発病する性感染症である。5類感染症

疫学 非淋菌性尿道炎の原因としてもっとも多い(40~50%)。1999年の頭頚では、男性10万人に112人、女性10万人に256人が罹患している。

成因と病態生理 性行為で感染し、尿道上皮細胞内に感染して増殖し、尿道炎を起こす。

症状 1~2週間の潜伏期間のあと、頻尿、排尿痛、漿性分泌物が出現する。女性では頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨髄腹膜炎などを、男性では精巣上体炎などへ波及することがある。

診断 擦過した感染上皮細胞について遺伝子検査まだは抗原抗体法で検出する。
治療 テトラサイクリン系やマクロライド系などの抗菌薬を投与する。
経過・予後 適切な治療を行えば完治する。

淋病(淋菌感染症)

2008 - 04/26 [Sat] - 16:51

 淋病は、淋菌によって起きる急性の性感染症(STD)で、男性では尿道炎、女性では子宮頸管炎が代表的である。また結膜炎、咽頭炎、著t口調炎、腹膜炎、全身感染症を起こすこともある。5類感染症。
疫学 1999念の頭頚では男性10万人当たり127人、女性10万人辺り29人の罹患率で、性行為の多様化により増加傾向にある。

成因と病態生理 性的接触で感染する。

症状
①男性尿道炎 1~14日間の潜伏期を経て尿道不快感、排尿痛、黄色の膿性尿道分泌物排出がある。頻尿、尿意切迫感尿同効の腫脹も認められる。
②子宮頚管炎 症状は軽く膿性腟分泌物の増量が主体である。尿道に波及した場合には、排尿痛や頻尿を伴う。女性では症状が軽いだけに、保菌者になって、感染源となりやすい。

診断 排尿痛や頻尿などの症状が宇多が割れる。分泌物から淋菌の分輪を行って同定する。抗原検出法、遺伝子検査などもある。

治療 抗減薬で治療する。ペニシリン耐性菌が世界的には数%、わが国でも数%あり、セフェム系抗生物質やニューキノロン系抗菌薬を投与。

経過・予後 適切な治療で早期に治癒する、ただし不適切な治療では尿道狭窄や卵管狭窄を起こすことがある。

梅毒

2008 - 04/26 [Sat] - 15:09

 梅毒トレポネーマの感染によって起きる性感染症(STD)である。5類感染症。
疫学 現在では減少傾向にあり、1990年代の患者数は1,000例前後である。

成因と病態生理 性行為によって梅毒トレポネーマに感染し、多彩な症状が出現する。また、母親が梅毒の場合に、母体内で感染する先天性梅毒もある。

症状
① 第一期梅毒 感染後3ヶ月までをいう。感染して約3週目に、梅毒トレポネーマの進入した部位に初期硬結ができ、丘疹が潰瘍となって硬性下疳(こうせいげかん)を生じる。所属リンパ節が腫脹し、無痛性横痃(おうげん)と呼ばれる。こちらの病変は数週間以内に消える。
② 第二期梅毒 感染して3ヶ月頃から梅毒トレポネーマが血中に入って増殖し、発熱、関節痛、全身倦怠感、全身リンパ節腫脹などを起こす。多彩な発疹が特徴で、梅毒性バラ疹、丘疹性梅毒疹、扁平コンジローム、梅毒性乾癬(かんせん)、脱毛症などがみられる。
③ 第三期梅毒 感染して3~10年の時期で、結節性梅毒、ゴム腫、粘膜疹が現れる。
④ 第四期梅毒 感染して10年以降に、心血管梅毒どして梅毒性大動脈瘤、神経梅毒として脊髄癆(ろう)、進行麻痺などが現れる。

診断 性行為の既往と、特有な皮疹から診断、血清学的検査(ワッセルマン反応、TPHA法、FTA-ABS法)から確定診断する。また病巣からの滲出液などについて、トレポネーマを検出する。

治療 ペニシリン系抗菌薬を十分に投与。
経過・予後 適切な治療を行えば予後は良い。

水痘・帯状疱疹

2008 - 04/24 [Thu] - 14:34

水痘と帯状疱疹はともに水痘・帯状ヘルペス(帯状疱疹)ウイルスによって発病する感染症である。水痘は感染症法、5類感染症。

疫学 水痘はほとんどが小児期に感染し発症する。帯状疱疹は高齢化に伴って一生の間に7~8人に一人の割合で罹患する。

成因と病態生理 水痘・帯状ヘルペスウィルスに初感染すると、急性丘疹性疾患が発症し、これが水痘である。水痘が治癒した後、ウィルスが神経節に潜伏感染し、再活性化によって発症するのが帯状疱疹である。再活性化は血液疾患、癌、膠原病などの際に起きやすい。

 感染は水痘患者の上気道粘膜および皮膚水痘内容液、帯状疱疹患者の皮膚水疱内容液からの飛沫や直接接触によっておきる。

症状
①水痘:水痘・帯状ヘルペスウィルスに感染すると、10~20日間の潜伏期をおいて、発熱と皮疹が出現する、皮疹は紅色丘疹⇒水痘⇒膿疱⇒痂皮(かひ)の順に変化する。
②帯状疱疹:三叉神経節や脊髄後根神経節などに潜伏感染した水痘・帯状疱疹ヘルペスウィルスが、宿主の免疫能が低下したときなどに再活性化せれると、神経節の趾は領域の皮膚に、神経の走行に一致して帯状の水疱をつくり、発疹の発言とともに当該神経の神経痛を伴う

診断 臨床症状、水疱内容液などからウイルス分離、固定、ウイルス抗原検査、血清中のVSV特異抗体検査、PCR法によるウイルス抗酸の検出などで診断する。

治療 小児の水痘には解熱約や抗ヒスタミン薬の投与、石炭酸亜鉛華リニメントの外用など対症療法を行う。中等症以上の抗ウイルス薬(アシクロビル)を問う投与する。疼痛に対しては非ステロイド系抗炎症薬を使用する。

経過・予後 水痘は免疫能に異常がなければ予後は良好である。ただし潜伏感染して、再活性化することがある。免疫不全症の患者や新生児に重症水痘が発病すると予後は不良である。
 帯状疱疹は予後は良好であるが、疼痛が数ヶ月~数年にわたって残ることがあり、交感神経節ブロックなどペインクリニックが必要になる。

単純ヘルペス感染症

2008 - 04/18 [Fri] - 01:09

単純ヘルペスウイルスによる感染症で、1型(HSV-1)と2型(HSV2)の感染症がある。

疫学 HSV-1は1~3歳で初感染することが多く、学童以降の抗体保有率は30~35%程度である。HSV-2は性行為によって感染することが多い。

成因と病態生理 HSV-2による初感染の潜伏期は2~20日で、唾液や患部の直接接触で感染する不顕性感染が多いが、感染部位の皮膚や粘膜を支配する知覚神経終末から軸索に沿って進入し、知覚神経節に潜伏する。

症状 
①HSV-1感染症 主として後腔粘膜に感染し、発感染の場合は歯肉口内炎や髄膜脳炎を起こす。再活性化の場合は潜伏感染していた神経節の支配領域の皮膚にヘルペスを生じる(口腔ヘルペスなど)
②HSV-2感染症 主に性行為で感染し、精器ヘルペスを起こす。

診断 ウィルス分離・固定、ウィルス抗原抗体検査、遺伝子検査などで診断する。

治療 抗ウィルス薬(アシクロビル、ビタラビンなど)を局所もしくは全身に投与する。

経過・予後 免疫能に問題がなければ予後は良好であるが、しばしば再発する。中枢神経感染症や、免疫不全患者または新生児に感染した場合には予後が不良である。


一般に症状の現れる感染を顕性感染といい,症状が表れない感染を不顕性感染といいます.

流行性耳下腺炎

2008 - 04/18 [Fri] - 00:21

流行性耳下腺炎
 ムンプスウイルスが原因で耳下腺が腫脹する疾患で、俗に おたふくかぜ と呼ばれる。感染症法5類感染症

疫学 学童が主体に発病するが、約15%は思春期から成人で発病する。感染しても症状が出ない場合もある。しかし、成人が感染すると症状が重い場合が多い。

成因と病態生理 飛沫感染で気道から進入したウイルスが粘膜下組織で増殖した後にウイルス血症を起こし、唾液腺、髄膜、生殖腺、膵臓などに撒布されて発病する。

症状 2~3週間の潜伏期のあと、発熱、耳下腺腫脹が起きる、合併症として、髄膜炎、膵炎、精巣上体炎、精巣炎、などを起こすことあがある。

治療 耳下腺のシップ、アスピリン投与など、対症療法を行う。

経過・予後 発熱は数日で軽快し、耳下腺腫脹は約1週間で消退する。予後は良好であるが、すい巻く炎を合併したときには難聴、 精巣炎・精巣上体炎を合併したときには赴任の原因になることがある。

血液の組織と働き

2008 - 04/15 [Tue] - 03:27

 血液は粘稠性をもった比重1,06 弱アルカリ性(pH7,4)の液体で、その量は体重の約1/13(約8%)を占める。血液は液体成分の血漿と、その中に浮遊する細胞成分よりなる。血液が凝固しないように凝固阻止剤を加えて遠心分離すると、上層に血漿、下層に細胞成分が分かれる。血液の容積の55~60%は血漿、40~45%は細胞成分である。細胞成分はさらに 赤血球、白血球、血小板に分けられる。 

血液の働き
① 物質の運搬 肺から酸素を、消化管から栄養素を、内分泌腺からホルモンを全身の組織細胞に運ぶ。全身の組織で生じた二酸化炭素やそのほかの不要な代謝産物を組織から運び出し、肺や腎臓に送り、そこから体外に排出する。

② 内部環境の恒常性の維持 体液のpHや浸透圧を調節する。体液を運搬し、体温の調節・均一化に役立つ。

③ 身体の防御 生体内に進入した最近や異物を食作用や免疫反応により取り除く。

④止血作用 血管壁が損傷されて出血した場合、損傷部位で自ら凝固して血液の損失を防ぐ。

風疹

2008 - 04/13 [Sun] - 23:03

風疹ウィルス

風疹(ふうしん、英Rubella)
風疹ウィルス感染によって発症する急性発疹性感染症で、2~3日で軽快するので、俗に 三日ばしか ともよばれる。妊娠中に風疹に罹患すると、胎児に奇形などを起こす危険性があり注意が必要である(先天性風疹症候群)。感染症法 5類感染症

疫学 小学生の低学年に多く、ときに成人でも罹患する。5年ごとに大流行しているが1999年には約5,000人と減少している。

成因と病態生理 気道から飛沫感染して上気道粘膜でウィルスが増殖し、所属リンパ節での増殖を経てウィルス血症を起こし、前進に散布されて諸臓器で二次増殖が起こり、発病する。

症状 14~21日の潜伏期を経て、発疹、発熱、リンパ節腫瘍が出現する。発疹はバラ紅色の斑状丘疹で、顔、耳後、頸部、体幹、四肢の順で出現する。三日前後で消退する。発熱は発疹と同時にみられ、2~3日で解熱する。発熱は軽く、無熱のことも多い、リンパ節腫脹は発疹が出現する数日前から認められ、3~6週間で消失する。頸部、耳後部に多いが、全身のリンパ節が腫脹しうる。

診断 典型的な臨床症状から診断。血清学的検査で抗体価の上昇がある。

治療 特異的な治療法はなく、安静にして栄養、水分を補給する。
弱毒性ワクチンによる予防が重要である。

経過・予後 予後は良好であるが、まれに関節炎、血小板減少性紫斑病、溶血性貧血などの合併症を起こす。


麻疹 

2008 - 04/11 [Fri] - 23:56

麻疹ウィルスの感染によって発症する熱性発疹性疾患。感染症法5類感染症。

疫学 主として3歳以下の乳幼児に発病し、年間に数万人が発病し、数十例が死亡している。

成因と病態生理 ウィルスが上気道粘膜に進入して増殖し、所属リンパ節での増殖を経てウィルス血症を起こして全身諸臓器に至り、そこで二次的な増殖が起きて発症する。

症状
①潜伏期:10~12日
②カタル期:発熱、咳、鼻汁、結膜炎で発症し、発病後2~3日に口腔頬粘膜にコプリック班と呼ばれる周囲が赤い小さな斑点が出現する。
③発疹期:発症後3~4日にいったん解熱するが、再び高熱が出て、耳後部、頸部から次第に全身に斑状の丘疹性発疹が出現する。
④回復期:2~3日の高熱が続いたのち、急速に解熱し、発疹が消退する。

診断 典型的な臨床症状から診断できる。血清学的検査で血清抗体価が上昇がある。

治療 特異的な治療法はなく、安静にして、栄養や水分を補給し、発熱には解熱薬をしようする。
 生後12~90ヶ月の間に弱毒性ワクチンを摂取すると、麻疹に対する免疫が成立する。

経過・予後 予後は良好であるが、約10%に肺炎、中耳炎、下痢、脳炎などの合併症が起きる。

インフルエンザ

2008 - 04/09 [Wed] - 01:54

インフルエンザ(Influenza)
 インフルエンザウィルスA,B,Cによる呼吸器を主とする感染症で、感染症法、5類感染症。

疫学 インフルエンザウィルスは伝播力が強く、冬季に大流行を起こしやすい。日本では年間に数百~1千万人異常が罹患し、数千~1万人が死亡している。

 成因と病態生理 飛沫注のウィルスが鼻、口、目から進入して、上・下気道の上皮細胞で増殖し、気道に炎症を起こす。

症状 1~2日の潜伏期をおいて悪漢、発熱、頭痛、腰痛、倦怠感などの全身症状が出現し、席、喀痰、胸痛などの呼吸器症状がやや遅れて現れる。発熱は39~40℃の高熱が3~5日間持続した後、急速に解熱する。筋肉痛、関節痛、悪心、嘔吐、下痢、腹痛を伴うこともある。

診断 流行期に臨床症状があることから診断する。咽頭ぬぐい液、うがい液について迅速診断キットによる検査がある。また血清学的検査で抗体価の上昇から診断できる。

治療 薬物療法としてA型インフルエンザにはアマンタジン、A、B型インフルエンザにはザナミビルが有効である。また対症療法として、安静にして保温し、栄養・水分を補給する。状態に応じて、解熱、鎮痛薬、抗炎症薬、鎮咳薬、抗ヒスタミン薬などを投与。
 ワクチンによる予防が重要である。
経過・予後 通常は4~7日で軽快するが、高齢者慢性呼吸器疾患・心疾患・糖尿病などに罹患している患者、乳幼児などは細菌二次感染による肺炎を併発して重症になることがある。また乳幼児では脳炎や脳症を起こして予後不良のこともある。

腸チフス・パラチフス

2008 - 04/08 [Tue] - 02:35

腸チフスはチフス菌、パラチフスはパラチフスA菌による急性熱性疾患で、人間にのみ感染。感染症法 2類感染症

疫学 腸チフスは年間百数十例、パラチフスは30~50程度発症し、40~60%は海外感染である。

成因と病態生理 食物や水などから傾向的に摂取された細菌が小腸から進入し、腸間膜リンパ節病変をきたし、リンパ行性に血液中に進入して敗血症を起こし、全身性の感染症状をきたす。

症状 腸チフスもパラチフスも同様。5~15日の潜伏期を経て悪感、発熱、全身倦怠感、食欲不振、便秘、下痢、などがみられる。上腹部から胸部にかけて淡紅色小丘疹(薔薇疹)が出現することがある。徐脈、肝腫大、脾腫大もみられる。合併症として腸出血、腸裂孔の起きることがある。

診断 臨床症状、海外渡航暦などを確認し、血液、便、尿、の細菌培養を行う。

治療 食事を制限して安静にし、輸液療法を行う。抗菌薬としてニューキノロン薬、クロラムフェニコールなどを投与する。

経過・予後 以前は15~20%の死亡率であったが、現在では腸出血・裂孔による死亡率が約1%である。

コレラ

2008 - 04/06 [Sun] - 01:21

コレラ菌による急性の致死性の下痢性疾患で感染症法の2類感染症に指定。

疫学 年間に100人前後が発病し、多くは輸入食品が原因。

成因と病態生理 水および食品を介して経口感染するコレラ菌毒素により小腸粘膜から水および電解質が体外へ失われる。

症状 一日以内の潜伏期をおいて、腹部不快感、下痢と嘔吐で発症する。発熱と腹痛はない。下痢は「米のとぎ汁」と表現され、激しい下痢によって脱水と電解質異常が起きる。

診断 補液により十分な水と適切な電解質の補充し、テトラサイクリン系抗菌薬を投与。

経過・予後 適切な輸液を行えば予後は良く、死亡率は成人で1%以下、小児で約10%。

細菌性赤痢

2008 - 04/06 [Sun] - 00:47

細菌性赤痢(Shigellosis)
 赤痢菌の経口感染によって生じる急性大腸炎である。感染症法 2類感染症に指定。
疫学 毎年1,000人前後の発病がある、海外渡航後の発症も多い。

成因と病態生理 経口感染した赤痢菌が大腸粘膜細胞に進入し、大腸粘膜に海洋を形成し出血、膿性滲出液が過剰分泌を起こす。

症状 1~4日のお潜伏期を経て、悪感発熱、腹痛、下痢で急激に発症する。吐き気や嘔吐を伴うこともある。下痢は軟便、水様便で始まり、膿、粘液、血液が混入し、膿粘血便の状態となる。

診断 臨床症状、海外渡航暦、家族内発症、飲食物などの感染経路の確認と便の細菌検査、遺伝子検査を行う。

治療 安静、食事療法、輸液両方など対症療法を行う。また抗菌薬として、ニューキノロン薬、カナマイシンを投与。

経過・予後 予後は良く一週間以内に回復する。

細菌性食中毒

2008 - 04/04 [Fri] - 20:40

細菌または細菌の産生する毒素で汚染された飲食物を経口的に摂取して発症する急性の健康障害である。
疫学 年間の細菌性食中毒は発症メカニズムにより、①毒素型、②感染進入型、感染毒素型に分けられる。
 毒素型は食品内で増殖した細菌の産生した毒素によって発症する。黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などが該当する。黄色ブドウ球菌は100℃、30分の加熱でも不活性化されない耐熱性エンテロキシンを産生し、胃または小腸から吸収されて嘔吐中枢を刺激して発症する。ボツリヌス菌は80℃、30分 または100℃、1分間の加熱で不活性化される神経毒が小腸から吸収され、弛緩性麻痺(しかんせいまひ)を起こす。真空包装食品などから広域集団発生を起こしたことがある。

 感染進入型は、増殖した生菌によって発症する。細菌が腸管組織へ進入し、細胞毒素やエンテロトキシンをを産生し、炎症を起こして腸管症状をきたす。さらに毒素は腎臓や脳などの臓器に障害を与えることもある。サルモネラ、腸炎ビブリオ腸管病原性大腸菌、カンピロバクター、エルシニアなどがこのタイプに属する。

 感染毒素型は細菌が腸管内で増殖する際に産生するエントロトキシンによって発症する型で、腸管病原性大腸菌、ウェルシュ菌などが相当する。毒素により、水分や電解質の輸送障害が起き腸管症状が出る。

原因菌おもな原因食品潜伏期間水様便血便腹痛悪心嘔吐発熱その他症状
サルモネラ肉・卵・乳とその加工品6~48時間 ◎ ◎ ○ ○ ◎ 腸管外感染
腸炎ビブリオ 生魚貝類 10~20時間 ◎ △ ◎ ◎ △ 
ブドウ球菌 折り詰め弁当、にぎりめし 2~4時間 ○   ◎  
 腸管病原性大腸菌    ○ △ ○ ○ ○ 
  血清型        
  毒素原性 水、不明 12~74時間 ◎  △ ◎ △ 
  組織侵入性   ○ ◎ ○ ○ ○ 
  ベロ毒素産生生 ハンバーガー 3~5日 ○ ◎ ◎ ○ △ 溶血性尿毒症症候群
         
 ボツリヌス いずし、真空包装食品 18時間前後      麻痺症状
 カンピロバクター

 鳥肉,水

 3~7日 ○ ◎ ○ ○ ○ 
 エルシニア 豚肉 3~7日 ○  ○  ○ 



診断 臨床症状に加え、便の細菌培養検査で診断。必要に応じて抗原抗体反応検査や遺伝子検査なども行われる。

治療 ①対症療法:輸液、薬物、食餌療法を行う。
②抗菌薬:重症感染型では腸管外感染防止と排菌帰還短縮のために、ニューキノロン薬、ホスフォマイシン、ペニシリンなど抗菌薬を投与。
③ボツリヌス中毒では、集中治療室(ICU)に収容して呼吸管理を行う。毒素中和のために抗毒素血清を投与。
④ぺロ毒素産生性病原性大腸菌中毒では、血漿交換や透析の必要な場合がある。

経過・予後 ボツリヌス、ベロ毒素産生性病原性大腸性食中毒では早期に抗毒薬を投与しないと約3分の1が死亡する。 ベロ毒素性病原性大腸菌食中毒では、溶血性尿毒症症候群や血漿性血小板減少性紫斑病を起こした場合の予後は悪い

ブドウ球菌感染症(MRSAを含む)

2008 - 04/02 [Wed] - 20:46

MRSA

(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)

黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌による感染症。
疫学 皮膚や粘膜をはじめ、数々の臓器におきる細菌感染症としては多い。抗菌薬に抵抗性を示すメチルシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による感染症が院内感染として社会的に問題とされている。

成因と病態生理 黄色ブドウ球菌感染症には、化膿性感染症と毒素性感染症がある。前者は局所の膿瘍を形成し、進行すれば蜂巣炎(ほうそうえん)、灰血症になることもある。そのほか、心内膜炎、髄膜炎、肺炎、肺化膿症、膿胸、骨髄炎なども起こしうる。後者は、黄色ブドウ球菌の産生する毒素によるブドウ球菌性皮膚剥脱症、毒素性ショック症候群、食中毒が問題になる。
 表皮ブドウ球菌は、皮膚・粘膜などに広く分布する常在細菌であるが、頚静脈栄養カテーテルや膀胱留置カテーテルなどに伴って菌血症をおこすことがある。

症状
①皮膚・軟部組織感染症:毛嚢炎(毛包炎)(もうのうえん もうほうえん)、癤(せつ おできのこと)、癰(よう)、蜂巣炎、膿痂疹(のうかしん)などの化膿性炎症。
②ブドウ球菌性皮膚剥脱症候群:圧痛を伴った紅斑で発症し、水泡、表皮剥脱、びらんを起こす。
③毒素性ショック症候群:高熱、敗血症、下痢、全身性発疹性紅斑、意識障害、腎不全を起こす。
④敗血症:種々の臓器に転移性膿瘍をつくり、悪感、戦慄、関節痛などを訴える。

診断 膿の細菌培養検査や抗原検出などを行って診断する。

治療 ブドウ球菌に感受性のあるペニシリン系など抗菌薬を投与する。MRSAに対しては耐性ブドウ球菌用ペニシリン(メチシリン)も効果がなく、バンコマイシンを使用する。

経過・予後 感受性のある抗菌薬を投与すれば局限性の化膿性病変は予後良好。毒素性ショック症候群や敗血症を起こしたものは、早期に治療を開始しないと予後は不良。

破傷風

2008 - 04/02 [Wed] - 00:58

破傷風菌

破傷風(はしょうふう、Tetanus)
嫌気性(けんきせい)の破傷風菌による感染症で、菌の産生する強力な毒素が中枢神経を障害し、随意性の痙攣を特徴とする。感染症法 五類感染症。人獣共通感染症の一つ

疫学 三種混合ワクチンで幻想し、現在の発症数は年間数十例。

成因と病態生理 外傷などの傷口から破傷風菌が進入して増殖し、破傷風菌の産生する外毒素が神経行性に中枢神経へ運ばれ発症する。

症状 受傷後4~7日、あるいは4~5週間の潜伏期がある。創傷部周囲の筋肉の緊張と痙攣、受傷側の四肢反射亢進、下顎筋こわばり、嚥下困難、項部硬直、便秘、頻脈などで発症し、随意筋の痙攣による開口障害(牙関緊急)、顔面筋痙攣(痙笑)、体幹と四肢の筋肉痙攣による後弓反張(こうきゅうはんちょう)、嚥下障害などがおきる。わずかな光や音の刺激で筋痙攣が誘発される。

診断 傷の既往があり、筋肉痙攣が特徴である。傷部位からの細胞培養、血清抗体価で診断。

治療 治療部位を解放し洗浄。抗生物質メトロニダゾール、ペニシリン、テトラサイクリンの投与が行われる。体内の毒素に対しては、抗生物質は効かない。毒素の中和には破傷風免疫グロブリンを用いる。
抗痙攣薬投与や人工呼吸などの対症療法も行う。

破傷風は、治っても免疫が形成されない、回復後に破傷風の予防接種を一通り受ける事が求められる。

経過・予後 開口障害から全身痙攣の始まるまでの時間が短いほど重症で、致命率は平均して50%である。

ジフテリア

2008 - 04/01 [Tue] - 20:53

ジフテリア菌


ジフテリア菌によって起きる急性感染症で、感染症法の二類感染症指定。

疫学 三種混合ワクチンで減少し現在、患者発症数は年間数例のみである。

成因と病態生理 飛沫感染 気導に感染して偽膜を形成し、気道閉塞を起こす恐れがある。また菌の賛成するジフテリア毒素が心筋障害や神経症状を起こす。

症状 1~7日の潜伏期を経て、咽頭痛、発熱で発病する。扁桃が発赤腫脹し、灰褐色で汚い偽膜を形成し、次第に咽頭、軟口蓋、喉頭へと広がり、気道を閉塞して窒息する危険がある。ジフテリア菌の産生する毒素による心筋障害(頻脈、不整脈、心不全など)、神経障害、(軟口蓋麻痺、眼球麻痺、横隔膜麻痺、四肢麻痺)が合併症として起きる。

診断 咽頭頭の偽膜が特徴的。偽膜からの細菌塗抹培養検査で診断する。

治療 絶対安静にして、ペニシリン系やマクロライド系など抗菌薬を投与。毒素を中和するために早期にジフテリア抗毒素血清を筋肉注射する。

経過・予後 予後は改善 死亡率は1%以下。

百日咳

2008 - 04/01 [Tue] - 18:17

百日咳菌

(ひゃくにちぜき、英whooping cough / Pertussis)
百日咳菌によって感染する激しい痙攣性の咳を特徴とする急性上気道感染症。
感染症法 5類感染症  学校伝染病では第二種に指定。

発症機序は未解明、2歳未満の子供の場合は重症化しやすく、6ヶ月未満の小児の死亡率が高い。

疫学 三種混合ワクチンで減少したが、現在でも小児科では多い。

成因と病態生理 百日咳菌の賛成する毒素が気管支平滑筋に結合し、気管支攣縮(れんしゅく)によって激しいせきが起きる。

症状 1~2週間の潜伏期を経て微熱、鼻漏、咳などのカタル症状のあるカタル期が1~2週間起きる。その後咳が強くなり、ヒューという吸気性笛声音(きゅうきせいてきせいおん)を伴う。このと時期を痙咳期(けいがいき)といい、2~6週間続いて、1~3週間で次第に回復する(回復期)。

診断 激しい咳と、咽頭拭液から菌を分離同定する。血液検査ではリンパ増加が特徴的。血清抗体価も上昇する。

治療 マクロライド系抗菌薬を投与。咳の発作を誘発させない注意が必要で、室温20℃以上(低温は咳を誘発する)とし加湿器により室内の湿度を上げ、タバコ、煙を避ける。水分を十分与え、粘性の高い痰を出しやすくする。

経過・予後 予後は良いが、肺炎や脳症などの合併症を起こすと不良。

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