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腸チフス・パラチフス

2008 - 04/08 [Tue] - 02:35

腸チフスはチフス菌、パラチフスはパラチフスA菌による急性熱性疾患で、人間にのみ感染。感染症法 2類感染症

疫学 腸チフスは年間百数十例、パラチフスは30~50程度発症し、40~60%は海外感染である。

成因と病態生理 食物や水などから傾向的に摂取された細菌が小腸から進入し、腸間膜リンパ節病変をきたし、リンパ行性に血液中に進入して敗血症を起こし、全身性の感染症状をきたす。

症状 腸チフスもパラチフスも同様。5~15日の潜伏期を経て悪感、発熱、全身倦怠感、食欲不振、便秘、下痢、などがみられる。上腹部から胸部にかけて淡紅色小丘疹(薔薇疹)が出現することがある。徐脈、肝腫大、脾腫大もみられる。合併症として腸出血、腸裂孔の起きることがある。

診断 臨床症状、海外渡航暦などを確認し、血液、便、尿、の細菌培養を行う。

治療 食事を制限して安静にし、輸液療法を行う。抗菌薬としてニューキノロン薬、クロラムフェニコールなどを投与する。

経過・予後 以前は15~20%の死亡率であったが、現在では腸出血・裂孔による死亡率が約1%である。

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コレラ

2008 - 04/06 [Sun] - 01:21

コレラ菌による急性の致死性の下痢性疾患で感染症法の2類感染症に指定。

疫学 年間に100人前後が発病し、多くは輸入食品が原因。

成因と病態生理 水および食品を介して経口感染するコレラ菌毒素により小腸粘膜から水および電解質が体外へ失われる。

症状 一日以内の潜伏期をおいて、腹部不快感、下痢と嘔吐で発症する。発熱と腹痛はない。下痢は「米のとぎ汁」と表現され、激しい下痢によって脱水と電解質異常が起きる。

診断 補液により十分な水と適切な電解質の補充し、テトラサイクリン系抗菌薬を投与。

経過・予後 適切な輸液を行えば予後は良く、死亡率は成人で1%以下、小児で約10%。

細菌性赤痢

2008 - 04/06 [Sun] - 00:47

細菌性赤痢(Shigellosis)
 赤痢菌の経口感染によって生じる急性大腸炎である。感染症法 2類感染症に指定。
疫学 毎年1,000人前後の発病がある、海外渡航後の発症も多い。

成因と病態生理 経口感染した赤痢菌が大腸粘膜細胞に進入し、大腸粘膜に海洋を形成し出血、膿性滲出液が過剰分泌を起こす。

症状 1~4日のお潜伏期を経て、悪感発熱、腹痛、下痢で急激に発症する。吐き気や嘔吐を伴うこともある。下痢は軟便、水様便で始まり、膿、粘液、血液が混入し、膿粘血便の状態となる。

診断 臨床症状、海外渡航暦、家族内発症、飲食物などの感染経路の確認と便の細菌検査、遺伝子検査を行う。

治療 安静、食事療法、輸液両方など対症療法を行う。また抗菌薬として、ニューキノロン薬、カナマイシンを投与。

経過・予後 予後は良く一週間以内に回復する。

細菌性食中毒

2008 - 04/04 [Fri] - 20:40

細菌または細菌の産生する毒素で汚染された飲食物を経口的に摂取して発症する急性の健康障害である。
疫学 年間の細菌性食中毒は発症メカニズムにより、①毒素型、②感染進入型、感染毒素型に分けられる。
 毒素型は食品内で増殖した細菌の産生した毒素によって発症する。黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などが該当する。黄色ブドウ球菌は100℃、30分の加熱でも不活性化されない耐熱性エンテロキシンを産生し、胃または小腸から吸収されて嘔吐中枢を刺激して発症する。ボツリヌス菌は80℃、30分 または100℃、1分間の加熱で不活性化される神経毒が小腸から吸収され、弛緩性麻痺(しかんせいまひ)を起こす。真空包装食品などから広域集団発生を起こしたことがある。

 感染進入型は、増殖した生菌によって発症する。細菌が腸管組織へ進入し、細胞毒素やエンテロトキシンをを産生し、炎症を起こして腸管症状をきたす。さらに毒素は腎臓や脳などの臓器に障害を与えることもある。サルモネラ、腸炎ビブリオ腸管病原性大腸菌、カンピロバクター、エルシニアなどがこのタイプに属する。

 感染毒素型は細菌が腸管内で増殖する際に産生するエントロトキシンによって発症する型で、腸管病原性大腸菌、ウェルシュ菌などが相当する。毒素により、水分や電解質の輸送障害が起き腸管症状が出る。

原因菌おもな原因食品潜伏期間水様便血便腹痛悪心嘔吐発熱その他症状
サルモネラ肉・卵・乳とその加工品6~48時間 ◎ ◎ ○ ○ ◎ 腸管外感染
腸炎ビブリオ 生魚貝類 10~20時間 ◎ △ ◎ ◎ △ 
ブドウ球菌 折り詰め弁当、にぎりめし 2~4時間 ○   ◎  
 腸管病原性大腸菌    ○ △ ○ ○ ○ 
  血清型        
  毒素原性 水、不明 12~74時間 ◎  △ ◎ △ 
  組織侵入性   ○ ◎ ○ ○ ○ 
  ベロ毒素産生生 ハンバーガー 3~5日 ○ ◎ ◎ ○ △ 溶血性尿毒症症候群
         
 ボツリヌス いずし、真空包装食品 18時間前後      麻痺症状
 カンピロバクター

 鳥肉,水

 3~7日 ○ ◎ ○ ○ ○ 
 エルシニア 豚肉 3~7日 ○  ○  ○ 



診断 臨床症状に加え、便の細菌培養検査で診断。必要に応じて抗原抗体反応検査や遺伝子検査なども行われる。

治療 ①対症療法:輸液、薬物、食餌療法を行う。
②抗菌薬:重症感染型では腸管外感染防止と排菌帰還短縮のために、ニューキノロン薬、ホスフォマイシン、ペニシリンなど抗菌薬を投与。
③ボツリヌス中毒では、集中治療室(ICU)に収容して呼吸管理を行う。毒素中和のために抗毒素血清を投与。
④ぺロ毒素産生性病原性大腸菌中毒では、血漿交換や透析の必要な場合がある。

経過・予後 ボツリヌス、ベロ毒素産生性病原性大腸性食中毒では早期に抗毒薬を投与しないと約3分の1が死亡する。 ベロ毒素性病原性大腸菌食中毒では、溶血性尿毒症症候群や血漿性血小板減少性紫斑病を起こした場合の予後は悪い

ブドウ球菌感染症(MRSAを含む)

2008 - 04/02 [Wed] - 20:46

MRSA

(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)

黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌による感染症。
疫学 皮膚や粘膜をはじめ、数々の臓器におきる細菌感染症としては多い。抗菌薬に抵抗性を示すメチルシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による感染症が院内感染として社会的に問題とされている。

成因と病態生理 黄色ブドウ球菌感染症には、化膿性感染症と毒素性感染症がある。前者は局所の膿瘍を形成し、進行すれば蜂巣炎(ほうそうえん)、灰血症になることもある。そのほか、心内膜炎、髄膜炎、肺炎、肺化膿症、膿胸、骨髄炎なども起こしうる。後者は、黄色ブドウ球菌の産生する毒素によるブドウ球菌性皮膚剥脱症、毒素性ショック症候群、食中毒が問題になる。
 表皮ブドウ球菌は、皮膚・粘膜などに広く分布する常在細菌であるが、頚静脈栄養カテーテルや膀胱留置カテーテルなどに伴って菌血症をおこすことがある。

症状
①皮膚・軟部組織感染症:毛嚢炎(毛包炎)(もうのうえん もうほうえん)、癤(せつ おできのこと)、癰(よう)、蜂巣炎、膿痂疹(のうかしん)などの化膿性炎症。
②ブドウ球菌性皮膚剥脱症候群:圧痛を伴った紅斑で発症し、水泡、表皮剥脱、びらんを起こす。
③毒素性ショック症候群:高熱、敗血症、下痢、全身性発疹性紅斑、意識障害、腎不全を起こす。
④敗血症:種々の臓器に転移性膿瘍をつくり、悪感、戦慄、関節痛などを訴える。

診断 膿の細菌培養検査や抗原検出などを行って診断する。

治療 ブドウ球菌に感受性のあるペニシリン系など抗菌薬を投与する。MRSAに対しては耐性ブドウ球菌用ペニシリン(メチシリン)も効果がなく、バンコマイシンを使用する。

経過・予後 感受性のある抗菌薬を投与すれば局限性の化膿性病変は予後良好。毒素性ショック症候群や敗血症を起こしたものは、早期に治療を開始しないと予後は不良。

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